特機事業 記事№002【電化厨房機器コントローラー】

予告したとおり、今回からは具体例を挙げて「設計」を紹介したいと思います。

しかし、前回触れたように田中電工オリジナル製品では無い為、製品名や詳細なデータetcはNGなところがありますので、説明できる範囲でのお話となります事をご容赦ください。

記念すべき初回に紹介するのは…

・電化厨房機器コントローラー

と言われても、「それって何?」となりますよね。

イメージしてください。

とある飲食店に入りました。

その店にはテーブルの中央に鉄板が据え付けられています。

そうです。鉄板焼きやお好み焼き屋の店舗にある、あのテーブルです。

そのテーブルは元々ガス火のモノが多かったですが、最近では電気式も増えています。

その電気式の熱源の制御を行うコントローラーの事です。

 

特機事業 記事№002【電化厨房機器コントローラー】

 

使用方法としては、「強火」「中火」「弱火」などのスイッチ毎に設定温度が決まっていて、その設定温度に合わせて鉄板の温度を制御しています。

では、さっそくどのような技術を使用しているのか見ていきましょう。

 

 ・温度データ入力回路

    まずは、何と言っても鉄板の温度を計測しなければなりません。

    その為に「熱電対」と言う温度を電圧に変換するセンサーを使用します。

    その電圧データを「A/D変換回路」を経由しデジタルデータとしてマイコンへ入力します。

 

 ・7SEG表示回路

    測定した温度を表示させる機能があります。

    温度データをマイコンから出力し7SEG LEDにて表示させる回路を使用しています。

 

 ・熱源の制御回路

    鉄板の温度が設定値になるように熱源を制御する為の回路です。

    電化厨房は三相200V電源が多い為、使用電力としては数kWとなります。

    ですので、三相の制御回路を使用しています。

特機事業 記事№002【電化厨房機器コントローラー】

 この他にも、機器内の空冷の為のFANの駆動回路、なども使用しています。

 

 これらの回路設計とマイコンのソフト設計に加え、製品筐体の板金構造設計も行っています。

 構造設計の際には顧客と一緒になって操作性や設置・メンテのやり易さなどを検討し設計を進めていきます。

 その他にも、排熱や安全性なども考慮した設計が必要となります。

特機事業 記事№002【電化厨房機器コントローラー】

 

 以上が電化厨房機器コントローラーの紹介でした。

 

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