今回も引き続き「設計」を紹介したいと思います。
前回同様オリジナル製品ではないので、製品名や詳細なデータetcはNGなところがあります。
そのため、説明できる範囲でのお話となります事をご容赦ください。
今回、紹介するのは…
・塩分測定器
その名の通り、液体中に含まれる塩分を測定する測定機器になります。
【制御盤設計】【計測機器分野】のページで記載されている、
「コンクリートに含まれる塩分濃度計測器」がまさにこれです。
どうやって?という部分は諸事情によりお話しできませんが、
使用している技術を一部、見ていきましょう!
・定電流回路
センサーに一定の電流を供給する回路になります。
各素子の動作を細かく説明するのは趣旨と離れていくので、
どうなるか結果だけ示しますと次の通りです。
センサーに供給する電流 = 制御電圧Vo ÷ 制御抵抗Ro
これと塩分測定にどういった関係があるのでしょうか。
この回路には対象物によって抵抗値が変化するセンサーを使用しています。
電流値が一定、抵抗値が変化する場合、センサーにかかる電圧は抵抗値に正比例して変動します。
ということは、センサーにかかる電圧の変動を見れば対象物の変化が分かるようになる、というわけです。
この方法は様々なセンサーを使用する場面で用いられている回路になります。
・増幅回路
定電流回路でセンサーにかかる電圧の変動を見ることで…と書きましたが、
実際に出てくる電圧はとても微小で扱いづらいものになっています。
それなら電圧を増幅させればいいのでは?という時に使用する回路です。
この回路だと出力を50倍にしてくれるので、マイコンなどでも扱いやすい電圧となって出力されます。
さて、そもそもコンクリート中の塩分を測ってどうするの?
と思われた方もいるのではないでしょうか。
塩分濃度を計測するのはいわゆる「鉄筋コンクリート」です。
コンクリート内の塩分濃度が高いと鉄筋が腐食しやすくなり、コンクリートのひび割れの原因になったり、構造物の強度が低下する可能性があります。
この製品は普段何気なく利用したりしている建造物、その安全を守る為の裏方として一役買っているのです。
以上が塩分測定器の紹介でした。